深川洲崎十万坪


わたしの好きな浮世絵師の一人に歌川広重がいます。
きっかけはある時代劇のエンディングに広重の浮世絵が使われていたことでした。

エンディングの音楽に合わせて順番に散るように絵が広げられていく、
という構成だったのですがその中でとくにひときわ目をひくものがありました。
鷹が舞っている絵だったのです。正式な絵のタイトルは深川洲崎十万坪というようです。

そう、ただ鷹が舞っているだけではわたしもとくに気に留めなかったでしょう。
しかし、その絵は鷹からの視点で海辺の景色を眺めているという、なんとも驚くべき構図でした。

だって考えてもみれば、絵を描いた広重だってその時代どうやったらそんな風景が見れるのか。
幕府がきびしく禁制をしいていたため、江戸には江戸城のほか高い建物は建たなかった時代です。
高い建物があってもせいぜい火消しの登る火の見やぐらくらいでしょうか。
そんな時代にあんな絵を描くなんてまったく驚きでしかありませんでした。

そのあと、広重が気になって名所江戸百景のシリーズを見ましたが、
どの景色も普通に景色を見ていたら描けない絵ばかりでした。

もしかしたら広重は人とは違うものが見えていたのではないか……、
と思うほどでした。まったく素晴らしい絵でした。










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